生命への責任を担う覚悟

 時代が進むにつれて、正看護師になるための手段として通信教育を利用する人が増えていくことが予想されます。通信教育は忙しい方に特化した勉強スタイルを実現させてくれる、時間を有効活用したい方にとって大変ありがたい方法です。

 准看護師の経験を積んで更なるステップに進もうと、正看護師の通信教育を受けようとしている方のお話を伺ったことがあります。リアルな声を聞いてみると「本当に通信教育のみで大丈夫なのか?」という患者さん側も抱きそうな不安を口にしていました。やはり生命に対する責任も大きくなっていくため、自分自身の力量がついていくかを懸念しているようでした。
ただでさえ、看護師の資格を取るために大学で何年間も勉強してきたのに、こんなにあっさりと上のランクにいってしまっていいのかと感じることは不思議なことではありません。サラリーマンやOLが看護職に興味を抱くようになるのはありえない話ではありません。もちろんそれは簡単になれることではありません。一から医療を学ぶのですから当然です。看護師としてキャリアアップしていくことは、生命に向き合う覚悟の大きさも比例していくことなのです。ですので、通信教育を受けることで自分自身が正看護師としての自覚が芽生えるかどうかは考えてみた方がいいかもしれません。

 看護師として活躍している方の多くは看護への憧れを強く抱いたからこそ、思い切って看護職に転職したのだと思います。看護師になるための勉強を長きにわたって続けてきた努力が実り、現在医療機関の大切な役割を担っているのです。看護師として意義のある人生を送りたいと考えているのであれば、正看護師として働くことは自分にとってプラスになるでしょう。通信教育はお手軽ですが簡単に取れるわけではありません。通信教育で正看護師を目指すのならば、過去に看護師免許を取ろうと意気込んだ初心の気持ちを思い出し、ひたすら勉強に励むことが大切になります。